「維新の会」 その5 「すべては9条のせい?」・・・憲法

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 震災直後にあれだけ「頑張ろう日本『絆』と叫ばれていたのに、がれき処理になったら一斉に拒絶。すべては憲法9条が原因だ」
 橋下徹大阪市長は自身のツイッターでこう発言し、物議を醸しています。放射能汚染問題に何らの対策も示せない国を攻撃し、その原因を9条に押しつけるという乱暴きわまる議論です。
 平和の問題も、橋下氏は「9条は国際貢献とか、他人を助けるときに自分のいやなことはやらないという価値観。安全保障問題の根源は9条の価値観だ」と攻撃。5日には、会見で「憲法9条がなかった時は、他人のためにあせをかこう、場合によっては、命の危険もあるかもしれないけど、負担せざるをえないとやっていた」などとのべた。自民党などが9条を「一国平和主義」などといって攻撃してきたやり方と同じです。戦前・戦中は〝汗をかく〟ではなく、国家が血を流すことを強制したことも美化するモノです。

■中立装う
 橋下氏のずるさは、9条問題の提起の仕方にあります。「(憲法)9条については、期間を区切って国民的大議論して国民投票で決めなくてはいけない」と9条改悪の方向を示唆しながら「「維新の会」は9条をどうするか決めない。国民に決めてもらうしくみをつくってもらう」と中立を装っている。
 しかし、橋下氏の9条改訂発言は、自身がツイッターで語るように、産経新聞紙上での佐々敦行・元内閣安全保障室長の「批判」うけてのものです。佐々氏が「八策」に「国家安全保障の諸政策を加えよ」「9条改正」などと提起したのに、橋下氏が「佐々さんのご主張はまさに正論」といって飛びつきました。もともと「八策」たたき台には9条改訂は無かったうえ、当初「9条は慎重に。俎上には載せない」(松井一郎幹事長、大阪府知事)としていたのを、あっさり返上したんです。

■要件緩和
 また「八策」では憲法改正要件(96条)を「3分の2から2分の1に緩和する」としました。橋下氏は2月24日に「96条が改正されないと議論をやっても意味が無い。決定が背後にあるから議論は迫真性を増す。変わるかもしれないという緊張感があるから」とハードルを下げる「意義」をかたりました。
 橋下氏は、一方で憲法を「「維新の会」vs既成政党」との構図をつくるために、利用している側面もあります。「八策」たたき台に、首相公選制や参院廃止などを盛り込んだことについて、「首相公選制と参院廃止を出したらいまの国会議員の98%くらいは去って行くと思った。国会議員が去るような案を出さないと日本は変わらない」とちています。
 しかし、首相公選制は小泉首相時代に「首相のつよいリーダーシップ」を実現する手段ともてはやされた古い理論です。参院廃止も、財界を始め「構造改革」の停滞にいらだつ勢力が、衆参「ねじれ克服の突破口そして主張している乱暴で軽薄な議論に乗っているに過ぎません。

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